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家具付きの部屋は、誰に向いているのか

「家具付き」は規定された用語ではなく、中身は物件ごとにまるで違います。3つの型の見分け方と、在宅で働く人が引っかかりやすい点、そして消費税がかかる場合。

公開 2026年8月22日 · 更新 2026年9月4日

日本で部屋を借りる負担の大きい部分は、家賃そのものではなく 入居の初日にかかる手間 です。冷蔵庫と洗濯機とベッドを買い、配送日を三つ調整し、二年後に処分する。家具付きはその全部を消してくれます。

だからよく効きます。ただし「家具付き」はSOHOと同じで規定された用語ではないので、同じ表示でも中身が違います。いま掲載している44件のうち、家具付きは10件、家電のみが1件、前の入居者の残置が1件。この3つは別のものです。

3つの型

1. パッケージ型。 家具家電を一式そろえた規格品として貸し出されているもの。冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・ベッド・テーブル・椅子・カーテン・照明あたりが標準で、内容も配置も部屋ごとにほぼ同じです。東京で「家具付き」として流通している部屋の多くはこれで、着いた日から生活が成立します。

2. 残置型(現状渡し)。 前の入居者が置いていったものが、そのまま残っている。「使ってよい」であって「貸主が用意した」ではありません。 表示も 残置あり(現状渡し) のように書き分けられていることがあります。

3. 造作・什器付き。 戸建てやリノベーション物件で、作り付けの棚やカウンター、業務用の設備が残っているもの。数は少ないのですが、仕事場を探している人には一番当たりが大きい型です。

見分け方は簡単で、募集図面に一覧が載っているかどうか。パッケージ型は必ず品目が列挙されています。列挙がなく「家具付き」とだけあるなら、2番の可能性を疑ってください。

在宅で働く人が引っかかるところ

ここが本題です。家具付きの標準セットは、食事と睡眠のために組まれています。仕事机は入っていません。

入っていることになっていても、ダイニングテーブルは一日8時間の机ではありません。高さが合わず、椅子も合わず、食事のたびに片付けることになります。一週間なら平気で、三ヶ月で腰にきます。

そしてもう一つ、気づきにくいほうの問題があります。家具付きの部屋には、自分の机を置く余地が残っていないことが多い。壁はすでにベッドと収納と冷蔵庫で埋まっていて、間取り図で数えると、机を置ける長さの壁が一面も残らない部屋が普通にあります。家具のない部屋なら自由に配置できたはずの面積が、先に使われている状態です。

つまり在宅で働くなら、**「家具付きかどうか」より「家具付きでも机が置けるか」**を見ることになります。図面で家具の配置まで描かれている物件は、そこがそのまま読めます。

向いている人、向いていない人

向いている … 1〜2年で動く予定がある/着いた日から住みたい/家具を国際輸送しない/家財を増やしたくない

向いていない … 長く住む/自分の椅子と机で働く/もう持っている家具がある/部屋の使い方を自分で決めたい

在宅で働く人は、この表の両側にまたがります。 初日の負担は消したいが、机だけは自分のものが要る。実務的な折衷は、家電のみ付きの部屋を選ぶことです。冷蔵庫と洗濯機とエアコンという買うのが一番面倒なものが片付いて、家具の自由は残ります。掲載にも1件あります。

消費税がかかる場合がある

住宅として借りる家賃には消費税がかかりません。家具・じゅうたん・照明・冷暖房設備のように 住宅と一体で貸し付けられているものも、家賃に含めて非課税 です。

ただしこれらの設備を別の賃貸借の目的物として、賃料を別に定めている場合は課税されます。見積もりに「家具レンタル料」「家電使用料」が別行で立っていたら、そこには消費税が乗る、ということです。月額の比較をするときは、そこを揃えてから足してください。初期費用まわりの全体像は入居までに、実際いくら払うのかにまとめました。

申し込む前に聞く4つ

  1. 品目の一覧はありますか。 「家具付き」の一語で契約しない
  2. 壊れたら誰が直しますか。 パッケージ型は貸主、残置型は借主のことが多い
  3. 要らないものを処分してよいですか。 残置型だと退去時に戻せと言われることがあります
  4. 賃料と別建てになっていますか。 なっていれば、そこは課税されます

条件は物件・貸主によって変わりますし、税の扱いは個別事情で結論が動きます。判断が要る場面では専門家にご相談ください。

下の部屋は、家具の有無を条件欄にそのまま出しています。 「付き」なのか「家電のみ」なのか「残置」なのかまで書き分けているので、申し込む前に読み分けられます。

この記事は一般的な実務の説明で、法律・税務の助言ではありません。条件は物件・貸主・保証会社によって変わります。個別の判断は必ずご相談ください。

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